月刊ウマナリ

日常と漫画制作の事

月刊とついていますが、月刊ではありません。
漫画描きウマナリの作品リスト、よみもの、ブログなどをのせています。カワイイものは、あんまりありません。

50万円ミステリー

 なんだか急に暑くなりましたね。デブに厳しい暑さです。

 5月入ってすぐだったか。
 朝起きていくと、オカンが真顔で「ウマちゃん、お父さんが、F銀行のATMで50万円引き出しておきながら、何につかったかわからんていわはるねん」と言ってきました。
 50万円といえば、小さな家族にとって(身長の事ではない)、結構な金額です。
 引き出されたという日付の頃、福井で引っ越しだのなんだのしたので、引っ越しの時の保証金だとオトンは言いました。が、その時一緒にいた弟君は、それはないと言いました。適当に言うな、オトン。しかしオトンも、その50万円引き出された事を前日に知って、知らないうちに悪い人に引き出されたのかと思って、夜眠れなかったそうだ。
 ちょっと、気の毒です。
 ふと、オトンが仕事の仕入れで使ったのではないかと思って、きいてみると、それもまたないと言います。
 50万。一体誰が、50万。
 小さな家族は(身長の事である)座敷に集まり、しばらくオトンを尋問していました。
 でも、ふと私は思い出しました。オカンが、滋賀の家の最寄り駅付近にあるF銀行にいっていたなと。駐車場が、前に行ったときと変わっていて、コインパーキングになっていたと、オカンはその時言っていました。
 それをオカンに言うと、オカンはちょっと黙ってから「確かに行ったな」と言いました。それから私とオカンの記憶は、ラッパから引き出される万国旗のように、どんどんよみがえってきました。滋賀のS銀行にはない幅広の封筒があったとよろこんでいたオカン。コインパーキングだったから緊張したオカン。駐車場に入る道順がややこしそうだったけどうまく入れたオカン。50万円を引き出したオカン。
 50万円を引き出したオカン。
 オトンの尋問でイニチアチブを取っていたオカン。

 でも、オトンは悪い人が引き出したのではないと判明したので、本当にホッとしたようでした。私たちも、そういう点では本当にホッとしました。
 この頃オカンと私、そしてオトンは物忘れが激しいので(私は結構前からというか、忘れるというより覚えてないというか)、ちょっとした痕跡から推理?をしながら記憶を引き出すことを、しょっちゅうしているような気がします。案外楽しいけど……。
 なんにしても、50万円は、オカンが引き出し、普通に家の事に使われたのです。よかったよかった。